コロナワクチンについて、以前書いたブログ(レプリコンワクチンと日本のドラッグロス)がどうも自分の意図とは違ったとらえられ方をしているようなので、説明を加筆したいと思います。
特に日本看護倫理学会の声明を引用したことで、私がシェディングを肯定していると思われた方がいたようですが、そのような事実は報告されていませんし、本文中でも否定しております。
また私のコロナワクチンに対する考えは動画でもまとめましたので、ご興味のある方は是非チェックして下さい。(この文章の最後にリンクを貼っています)
一般的なワクチンに対する私の考え
このブログでも何度も書いていますが、私はワクチン反対派ではありません。創薬研究開発にかかわる研究者の端くれとして、ワクチンの重要性はよく理解しています。
コロナワクチンに関する私の考え
コロナワクチンについては、効果や安全性に関し、まずはしっかりとした検証が必要であると考えています。この検証をきっちりやらなければ、コロナワクチンだけではなく、ワクチン全体に対する国民の不信感や恐怖感が定着してしまい、今後ワクチンによる感染症の制御が難しくなると懸念しています。
RNAワクチンという新しいタイプのワクチン
パンデミックを早期に制御するためには、早く実用化する必要がありました。従来型のワクチンでは時間的な制約に対応することが難しかったため、RNAワクチンという、これまで実用化されたことのないワクチンの実用化に踏み切りました。このこと自体は間違った選択ではなかったと考えています。
ごく短い期間で開発、実用化された
これは求められたことでしたが、上市前に効果や安全性の評価が十分に行われていないという懸念がありました。 上市後のモニタリングも必須でしたが、パンデミックの最中であり、十分な注意を払って実施することは難しかったでしょう。
また通常、ワクチンは10年くらいの開発期間を経て承認されるものですが、RNAワクチンという新しいタイプのワクチンということもあり、規制対応も追い付いていません。
政府の対応について
「絶対安全だから打つべき」という姿勢であったことは問題であったと考えます。リスクのない医薬品は存在しません。政府広告もずいぶんと流れました。また複数の人気YouTuberに対し、高額な報酬と引き換えにワクチン接種を促す内容の動画を配信するように依頼していたことも明らかになりました。このような事実があると、なぜ無理やりワクチンを打たせたいのかと、陰謀論者でない国民までも疑心暗鬼になってしまいます。
政府がとるべき対応は「リスク」と「ベネフィット」について丁寧に説明した上で、「強制ではないが、パンデミックを早期に制御するため、集団免疫を獲得したい。できるだけ多くの人に接種を検討して欲しい」という協力を求めるお願いであるべきだったでしょう。
今後の対応
米国FDAは、今後のコロナワクチン承認に関し、「繰り返し接種を行うことを正当化する科学的根拠がない」として健康な成人や子供への接種を認めない方針を打ち出しています。日本でも副反応や死亡例の検証、製品製造にかかわる改良・改善のための継続した研究、ワクチンの効果そのものに関する検証を、きちんと予算をつけて実施すべきです。加えてパンデミック時のワクチン接種にかかわる指揮系統やオペレーションの最適化を行い、今後に備えるべきでしょう。
結語
コロナワクチンの評価は、まだはっきりとしたものではないというのが私の見解です。今後改良されたRNAワクチンが、従来のワクチンにとって代わるような未来がすぐ来るかもしれませんし、そうでないかもしれません。今後も科学的根拠に基づいた判断を心掛けたいと考えています。
最後に、私の文章がわかりにくいというコメントを度々いただきます。今後できるだけわかりやすく、誤解の生まれないようにしたいと思います。
コロナワクチンに関する私の私見動画