映画の感想&5月23日院内集会お知らせ

先日のブログで紹介した竹内亮さんのドキュメンタリー映画を鑑賞しました。

初日であいにくの雨で、竹内さんの舞台あいさつのある映画の一つ前の映画でしたが、客の入りはまずまずだったのではと思います。私が見たのは、「ファーウェイ100面相」という、グローバルで活躍するファーウェイの従業員に焦点を当てたものでした。

映画は中国東莞市にある松山湖キャンパスから始まります。そこはまるでディズニーランド、あるいは何かのテーマパークのような、洋風の建物がたちならぶ広大なキャンパスで、従業員の移動のためにキャンパス内にはなんと電車も走っています。映画の後で調べたら、このキャンパスは日建設計という企業が設計したそう。

日本でも確か、ファーウェイは初任給が一番高い会社だったと記憶しているのですが、中国でももちろん、高給で知られています。ただしファーウェイは決してホワイト企業ではなく、残業が多いのでも有名。残業もすべて自分の血となり肉となると、ポジティブに仕事に食らいついていくような、モチベーションも能力も高いハイスペック社員が入社します。竹内さんが取材に訪れた時には、ちょうど幹部新入社員研修のようなものを行っていたのですが、彼らは世界中のトップ大学から集められ、中国人に限定したとしても、様々な言語、文化に対応できてしまうのでした。日本の超大手企業でも、こんなに優秀な社員を世界から集められるとは思えないですね。

その後は南米やアフリカ、パキスタンなどで働くファーウェイの社員の活躍にフォーカスした内容になるのですが、たまたま取材した社員が女性だったのか、南米やアフリカでも若くしてその地域の代表やCEOとして活躍している女性が多かったことも印象的でした。

あまり書くとネタバレしてしまうので、ごく一部にとどめたく思いますが、あるアフリカの国でCEOをしている女性は特に印象的でした。アフリカで営業がしたいと、フランス留学後にファーウェイに応募したそう。でも営業ではなく、その国で通信網の構築するための責任者となって赴任することになったと。毎日辞めたい、辞めたいと思いながら仕事をして、それでも自分の仕事に誇りと生きがいを持ってやっている。久しぶりに中国に帰国した時に、自分を追い込むため、「仕事から絶対逃げられないように借金をして家を買った」と。

彼女を見て、中国の会社で働いていた時に一緒に働いていた上海出身の女性を思い出しました。一般的に、上海の女性は中国でも結婚相手にしたくない女性ナンバー1(家事をしない、男性をたてない、性格きつい、上海出身の女性の方すみません)だそうですが、仕事はできる人が多い印象です。特に管理能力と、仕事に対する責任感が半端ない。その彼女は新卒で会社に入って、主に経理や財務の仕事をしていたのですが、いつも真夜中近くまで残って仕事をしていました。私が寝る前にメールを送ると必ず返事が来て、「まだ仕事しているの?もう帰りなさい!」と私が返信すると、「自分だってまだ仕事しているくせに」と、返事してくるような彼女でした。創業間もない会社というのもあって、まともに指導できる人もおらず、経理システムもまだ試行錯誤が多く、本当に大変だったのではと思います。

私は当初、彼女が出す金額しか書いていいないような請求書に、よくダメ出しをしていました。顧客ごとの通し番号をつけなさいとか、契約書の番号や内容を記入して、後から見返した時にどのようなプロジェクトの請求書か直ぐにわかるようにしないとダメだと言って突っ返すようなことをしていたのです。きっとうるさいおばさんだと思われているに違いないと思っていたのですが、私が会社を辞めるとき、最初にプライベートの連絡先を教えて欲しいと連絡してきたのは彼女でした。竹内さんのドキュメンタリーに出てくる女性を見て、思わずあの時の彼女はどうしているだろうと思いました。そういえば上海は、企業の管理職に女性が非常に多い土地柄という印象を持っています。

竹内さんのドキュメンタリー映画は、中国のことをよく知らない人も、良く知っている人も興味深く鑑賞できると思います。また日本人という外国人の視点から見た中国を描いているので、中国人にとっても新鮮なようです。

映画の感想が長くなりましたが、以下5月23日にあります、クオータ制を推進する会(Qの会)の候補者均等法施行5周年の院内集会のご案内です。参院会館プラスZoom配信です。今回は政治分野だけでなく、経済界での女性活躍推進の取り組みについても、経済界からご登壇いただけないかと交渉をしたのですが(担当は私)、結果はほぼ全滅でした。実際に登壇依頼をした女性の中には、元々実力が飛び向けているなどして、女性としての苦労を経験していないので一般的な女性の悩みがわからないという方もいましたし、団体との交渉では、女性活躍支援は理念としてはあるけれど、具体的な取り組みに関してはお話することがないという。。。日本はまだまだですね。

また第二部の登壇者の中には、村上財団の村上フレンツェル玲さんがいらっしゃいます。(Zoom でのご参加です)村上財団は、かの村上ファンドの村上世彰さんが創業者の、日本の社会的課題解決のための財団です。現在は次女の玲さんが、理事をされています。玲さんは、女性政治家の育成をめざす「パブリックリーダー塾」の発起人でもあり、統一地方選挙での同財団の活動と成果についてもお話いただく予定です。

皆さんの参加をお待ちしています。